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コラム:動悸・食欲不振・不安で動けない|「なんかおかしい」のサインに気づいた話

動悸・食欲不振・不安で動けない|「なんかおかしい」のサインに気づいた話 コラム

ここ一ヶ月ほど、朝、心臓の動悸で眼が覚める。胃が重くて、何も食べられない。怖くて、思考が止まり、動けなくなってしまう。

そんな日々が続いて、「これはもう、自分一人では抜け出せないかもしれない」と感じました。体重も減りました。

今回は、私が「なんかおかしいのかも」と気づき、心療内科に向かった日の話です。同じ場所で立ち止まっているあなたに、何かのきっかけになればと思って書いています。

あの頃、私に起きていたこと

少し前まで、私は自分でも信じられないような状態にいました。

具体的に起きていたのは、

  • 朝、目が覚めた瞬間から動悸が止まらない
  • 胃が重く、食事を口に入れることもできない
  • 仕事のことを考えると、恐怖で思考が止まる
  • 何もしていないのに、ただ怖くて動け図、その場に座り込んでしまう

最初は「ちょっと疲れているだけ」と思っていました。週末に休めば戻るだろう、と。

でも、戻りませんでした。むしろ日に日に重くなっていきました。

「気のせい」では片付けられないサイン

体は正直です。明け方の動悸、食欲の消失、思考の停止。これらが何日も続くようなら、それはもう「気のせい」では片付けられないサインかもしれません。

私はその時、「すぐに治るのでは?」と思って耐えていました。でも、いま振り返ると、それはもっと早く誰かに相談すべき状態でした。

「このままじゃ生きていけない」と思った日

決定的だったのは、仕事に支障が出始めたことでした。

これまで普通にこなせていた業務が、怖くて進めることができない。パソコンを開くことさえ怖い。Teamsの呼び出しにすら震えてしまう。

そして、ある朝。布団から起き上がれなくなった瞬間に、はっきりと思いました。

「このままじゃ、生きていけない」

それは絶望にも近く、このまま続けたら自分は本当に壊れる、という静かな確信でもありました。

家族の存在が背中を押してくれた

一人だったら、たぶん予約の電話をかけることすらできなかったと思います。それくらい、当時の私はエネルギーが残っていませんでした。

「自分一人で何とかしなきゃ」と思っていた数ヶ月。あの時間が、今思えば一番苦しかったです。

心療内科を選んだ理由と、行ってみてわかったこと

私が病院を探した時、私が決めた基準は1つだけでした。

「最も早く予約が取れるところ」

評判や口コミを比較する余裕はありませんでした。それより1日でも早く、底知れない巨大な恐怖から逃れたかったのです。これ以上このような深い不安を抱えていることは不可能に近かったのです。

ハードルが高く感じる「初診」も、行ってみると違った

正直、心療内科に行くまでは怖かったです。「大げさだと思われたらどうしよう」「症状をうまく説明できなかったらどうしよう」と何度も考えました。

でも、行ってみてわかったのは、医師は淡々と話を聞いてくれる存在だということでした。否定もしない、過剰に同情もしない。

「あなたが今そう感じているなら、それを軽くするためにできることを一緒に考えましょう」と明るい笑顔で言ってくれました。

その瞬間、お腹の重みのような感覚が少し抜けたのを覚えています。

「専門家に頼る」という選択肢の重み

医師から薬を処方され、通院を続けながら、今では随分と落ち着いた状態になりました。

処方薬の効果もあったのだと思います。ただ、「一人で抱えなくていい場所がある」と知っていることが、こんなに心の支えになるとは思いませんでした。

思考の整え方だけでは抜けられない領域がある

このサイトでは、思考の歪みや癖と向き合う記事をたくさん書いてきました。それらは、前を向いて進むためにとても大切な視点で、多くの方と共有したい指針です。

ただ、今回の事案は、それだけでは抜け出せない領域もある、ということも示していると思うのです。

自助と専門家の力は、対立するものではない

「自分で考え方を整えること」と「専門家に頼ること」は、対立するものではありません。むしろ両方を組み合わせることで、回復のスピードや確実性は大きく変わります。

私自身、認知の歪みに気づくこと(心配癖の記事などで触れてきた視点)はとても役に立ちました。でも、症状が一定のラインを超えた時、それだけでは追いつかなかったというのが正直な実感です。

「弱さ」ではなく「適切な対処」

専門家に頼ることは、弱さではありません。体の調子が悪い時に内科に行くのと、本質的には同じことです。

「気持ちの問題」として、単純な精神論で片付けず、適切な場所で適切な対処を受けること。それが結果的に、最も早く前に進める道だったと、私は感じています。

今日からできる小さな一歩

もし今、「なんかやばいかも」と感じているなら、まずは1つだけ試してみてください。

サイン・チェックリスト

以下のような状態が長く続いていないか、振り返ってみてください。

  • 朝起きた時に動悸がする
  • 食欲がない、または胃が重い
  • 仕事や日常生活に支障が出始めている
  • 何もしていないのに恐怖や不安を感じる
  • 思考がまとまらない、考えることが怖い

1つでも当てはまり、それが続いているなら、専門家への相談を検討する段階かもしれません(※1)。私は全て当てはまっていました。

受診のハードルを下げる方法

「行く」と決めるのが一番難しいのが心療内科です。ハードルを下げる工夫として、

  • 「最も早く予約が取れるところ」を基準に選ぶ
  • 信頼できる人に「探すのを手伝って」と頼む
  • 「合わなかったら別のところに行けばいい」と思って予約する

完璧な選択をしようとしないこと。これが、一歩を踏み出すコツでした。

まとめ

最後に、お伝えしたかったことを整理させてください。

  1. 動悸・食欲不振・恐怖で動けないなどのサインが続いたら、一人で抱え込まないでください
  2. 思考を整えることは大切ですが、それだけでは抜けられない領域もあります
  3. 専門家に頼ることは弱さではなく、適切な対処です

このサイトでは、これからも「思考を整理し、前を向くためのヒント」を発信していきます。同時に「自助だけでは追いつかない時の選択肢」も発信していきたいと思っています。

私のように「このままじゃ生きていけない」という不安に打ちのめされてしまう前に、どうか自分を守る選択をしてください。思考の歪みと向き合う基礎知識と合わせて読んでもらえると、より理解が深まると思います。

参考文献

※1 厚生労働省「みんなのメンタルヘルス」 
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
→ 不安障害・気分障害について、一般向けに公的にまとめられている情報源。受診の目安や相談窓口も紹介されている。

※2 Bandelow B, Michaelis S. Epidemiology of anxiety disorders in the 21st century. Dialogues Clin Neurosci. 2015;17(3):327-335. PMID: 26487813. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4610617/
→ 不安障害の世界的な疫学レビュー。生涯有病率は約30%と高く、決して特別な状態ではないことを示している。

※3 D.D.バーンズ著『いやな気分よ、さようなら』星和書店
→ 認知行動療法の古典的名著。思考の歪みと向き合う方法を体系的に解説。自助と専門家のアプローチを統合する基盤となる一冊。

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